分割返済交渉

学生ローンで返済が長期延滞となった場合、基本的には一括返済を求められる。
しかし、一括返済に応じられるケースは少なく、ほとんどの場合は交渉によって分割の返済を決めていくことになる。

まず、最初の交渉段階では、毎月いくらずつの分割で払うかを約束し、約束さえ守ればその後はおとがめはない。
ただし、約束を破るごとにだんだんと厳しくなってくる。
流れとしては、初期段階では誓約書を提出する事で合意を得られる場合が多いが、問題はその後である。
さらに約束を破った場合、そのうち裁判の話を持ち出されるのは必至だろう。

そこで、裁判になる前にどうすれば良かったのかを説明したい。
まず、最初の段階で誓約書を出した時点が勝負どころだったろう。
そこできちんと約束を守り、約束通りに支払いをしていれば何の問題もなくいったのだが、約束を破ってしまった以上、次の話をしたい。
お金があれば払えば良いことだが、お金がない場合はどうするか?
一番の方法は頻繁に電話を入れることである。
頻繁に電話を入れることで、学生ローン側は安心する。
つまり、返済の意思があること、逃げも隠れもしないというところをアピールすれば良いのだ。
そうすることで失いかけた信頼も回復し、分割の話も相談にのってくれるだろう。

一つ注意してもらいたいのは、ただ電話をかければ良いということではない点だ。
ちゃんと事情を良く説明し、納得してもらう事が大事だ。
それと、約束は具体的な話を提示すること。
「何月何日にいくら払い、その後は毎月いくらずつ払います」という具合だ。
このときに、はっきりとした返事をしないと、交渉どころの話ではなくなる。
返済の意思があり、明確な回答を出す事が分割交渉をスムーズに進展させる為には欠かせない。

●保証人を付けて分割交渉をする場合もある。
いよいよ裁判が本格的に見えてきた場合、連帯保証人を付ける約束で難を逃れる方法もある。
ただ、この方法は、学生ローン側から要求をする事ができないので、基本的には自分から条件を切り出してみる必要がある。
連帯保証人を差し出す場合、基本文書による契約が必要となるが、これはおそらく学生ローン側で用意してもらえるので、文書のさくせいを心配する必要はない。
注意する点は、連帯保証締結後、支払いを怠った場合、保証人に返済の義務が発生してしまうという点だ。
ここはおさえておかなければならない。
もし、保証締結後に裁判になれば、連帯保証人も一緒に訴えられることになる。
もちろん、保証契約締結時には学生ローンからこうした説明はされるが、リスクを承知の上で契約を考える必要がある。